2017年11月30日　TAKA　
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関西のラジオ王である浜村淳さんの映画サロンでは、毎回ほぼネタばれの映画案内が特徴です。その感情溢れる解説にはついつい聞き入ってしまう魅力があります。

今年の夏頃、東南アジアのストリートチルドレンが盲目のギター弾きとお母さんを買う旅に出る回がありました。それはそれは心揺さぶられる内容で、是非とも観たいと思い、最寄りの映画館を検索しました。しかしながら、そのような内容の映画は上映されていません。題名も覚えていなかったのでそれっりになりました。
どうやらこの映画サロンではメジャー映画ばかりではなく、マニアックな作品も紹介しているようです。私にはそういった映画のほうが琴線に触れます。
ラジオで紹介しているのだから、どこかの映画館では上映されているはずだと思い、検索してみました。やはりあるんですね～、マニアックな作品を扱っている映画館が全国にちらほら。特に東京には沢山あります。しかも私の最寄駅にありました。家から歩いて10分。それが『ユジク阿佐ヶ谷』。
https://www.yujikuasagaya.com/
この小さな映画館の上映作品といえば、まあ皆さんが聞いたこともないような題名ばかり。にしても艶を感じる作品がポツポツ見つかりそうな期待感。TVに例えるなら『深夜枠』ですね。それで50席のミニシアターを経営するという優雅さ。お客さんも毎回それなりに入っていて地元に愛されている映画館なのです。その刺激的な広告コメントを挙げてみましょう。

・ポップに狂ってる変態（メタモルフォーゼ）アニメーションナイト 2017
・気狂いピエロ
・ほら男爵の冒険
・男と女と軽快なカニバリズム
・新しいゾンビに会える感動の夜
・ブルデチュカ映画祭　　…etc

この劇場に限らず、ニッチ路線を進む映画館はそれぞれに素晴らしいチョイスで作品を上映されています。最近私もそういった映画を堪能させていただいています。それでは私があちこちのミニシアターで観たお気に入り映画をご紹介しましょう！

『ブランカとギター弾き』

冒頭の映画サロンで紹介された映画です。「映画 盲目 ギター」で検索すると出てきました。毎回感じますが、ものを調べるのにも便利な世の中になりました。なんとこの映画、日本人の映画監督がマニラのスラム街に入って撮影しています。
https://www.youtube.com/watch?v=cwXofmrg9MM
(12歳未満は見ちゃダメ)
ストリートチルドレンである主人公のブランカちゃんが盲目のギタリストであるピーターと共にスリで稼いだお金でお母さんを買いに行くという心ときめくファンタジー壮絶なお話。お金では買えないものがあるんだよとピーターにたしなめられたブランカが、「大人は子供をお金で買うのに、子供は大人を買えないのか！」と怒り叫ぶ姿は強烈なインパクトがあります。浜村さんの解説によりますと、ピーターは本当にスラム街にこのままの姿でいる方で、カンヌ映画祭で大勢の方々から絶大なる拍手をもらった3日後に亡くなってしまうんです。

映画のクライマックス、せっかく保護された孤児院を脱走し、ピーターの元に走るブランカ。浜村淳さんがゆっくりと仰いました。
「この二人はこれからどうやって生きていくのですか。そうでしょう？でもね、二人はしっかりと抱き合うんです。名作ですよこれ。今日はとても優れた映画をご紹介しました」
http://tsurux.com/arigatou/eiga/arigatou20170819.mp3
私も遭遇したことがありますが、スラム街の子供達というのは、過酷な生活環境にもかかわらず、いつも笑顔で、明るいのです。その環境が望ましくはないのですが、日本人が無くしたかもしれない人間の強さ、可能性をそこに感じるのです。
葛藤を抱えて苦しみながら生きる姿だからこそ光るものがある、というストーリーは、それぞれ皆さんにも当てはまることだと思います。自分を取り巻く状況を否定もせず、肯定もせず、ただ容認することが求められる・・・。この映画が突きつける現実からはある種のパワーをもらえるのも事実なのです。

『パターソン』

バス運転手パターソンの何気ない一週間の日常を切り取った人間ドラマ。
https://www.youtube.com/watch?v=w6zjJp33zwg

口外していないが彼は詩人である。ルーチンワークの中に変化を発見し、そこに喜びを見出し、詩作を行う。これは単調に思われがちな私の毎日にも少なからずヒントを与えるものでした。平凡な日常のように思えても、それは決して同じ事の繰り返しではありません。私たちの心や魂にエネルギーを与えてくれるキラリと光る出来事は、少し意識さえすれば、人生のあらゆる場面に充ち満ちているのです。
そして初めて見ましたが詩人が詩作をする過程の美しいこと。感じること、気付くことの意義、イメージから創作に至る流れ、他人の中の詩に触れたときの喜び、それを共有出来たときの幸福感。彼は何の変哲もない一つのマッチ箱から素晴らしい詩を紡ぎ出すのです。

永瀬正敏さんが最後に登場されて、ローテンションなパターソンに次のノートを用意します。日本人がGJ役だと嬉しいですね。派手な事件は何も起こらず、静かな映画だからこそ学ぶものがあるのでした。

『ハイジ～アルプスの物語』

ハイジ！ハイジ！なんて可愛いハイジ！
あのハイジの実写版です。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=nIj2MGG_Eo0

かわいいヤギたち、とろけるチーズ、干し草のベッド、小物感が光るペーターに美形のロッテンマイヤーさん、頑固なおんじ、クララはアッと言う間に立ちあがる。なにより背景を彩るアルプス山脈の美しさ！実写版も非常に良い出来映えです。

子供達とアニメ版ハイジを見ていましたのでつい行ってしまいました。こういった映画は至福のひとときを与えてくれます。

『地球交響曲　～ガイアシンフォニー～』

もうすぐ台風が東京上空を通過するという日の夕方、わざわざ外出した私は高架下に貼られた手作りポスターを目にしました。

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かつて人が、花や樹や鳥たちと
本当に話ができた時代がありました。
・・・・・・
「地球交響曲」第一番の、始まりのナレーションです。
人はこのまま自然と語り合う言葉を永遠に忘れてしまうのでしょうか。
そんな問いかけから25年。
多くの人々の心の琴線にふれた映像と音楽を再びスクリーンでご覧ください。

地球交響曲　～ガイアシンフォニー～　
1番から8番まで一気に上映！　ユジク阿佐ヶ谷

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Oh・・地球交響曲。私の学生時代からやっていて、8番まで出来ていたとは。確か自主上映会のみだったはず。噂には聞いていたが、ご近所でしかも全編通しでやるとは人生で二度と無い機会。是非見なければ！早速私は土日を使って8本もの映画縦走を試みました。
https://www.youtube.com/watch?v=RqhgXEwi7ZI
いろいろな登場人物がおられますが、みなそれぞれに思うところを語られ、深く頷くことばかりでした。個人的には映画グランブルーで有名なジャック・マイヨール、チベット僧のダライ・ラマ14世、インド音楽の至宝ラヴィ・シャンカールが印象に残りました。
とにかくね、映画の最中はおぉ！おぉ！とメモしたいことだらけ。そして映画が終わって手帳に書こうとするとだいぶ忘れているという、ね。

そういえば似たようなことが4番に出演された伝説のプロサーファー、ジェリー・ロペスの台詞に有りました。サーフィンの真髄は波のトンネル(チューブ)を通ることなんだそうですが、そこを通っている最中の記憶というものは抜け落ちているらしい。入る前と抜けた後は覚えているのに。トンネルの中は別世界で心が無になっているらしく、ヨガや禅のトランス状態に似ていると。サーファーのィジーさん、ホントでしょうか？

それでもうっすら記憶している事を書き出してみます。もう、本当に一本ずつ丁寧に見直していきたい気分！

◇我々人類に与えられた能力は地球が自分自身をどれだけ美しいか認識するためのもの。地球は我々を通して地球自身を認識している。
→そうかもしれない。本当はTAKE☆COの目を通してのィ・・・

◇地球上での全ての体験は時空のどこかに完璧に記憶されている。我を捨てればすぐそこにアクセス出来、全てがうまく成功していく。人はその叡智(エネルギー)が通る筒みたいなものだから。
→邪な心があるからうまくいかないのか。私も筒になりたい。これが試験の時に使えたら・・・

◇宇宙飛行士が感じる地球生命体(ガイア)との一体感は個が全に附属している事に気付くから。無駄な出来事などなく、理不尽に見えることも全ては必然として起こる。
→これって｢一にして全｣てやつ？ 問題発生も必然なのね。最近そんな気もしてきた・・・

◇敵を許して受容する事が求められる。
（祖国チベットから追いやった中華民国をも憎まない、明るく元気なダライ・ラマ法王の心境）
→チベット密教の叡智は中国の迫害によって世界中に発信されたとも受け取れる。何事も必然とはこういう事？私はそこに至った法王のサマディに達したいと強く願いました！

編集長

映画館、久しく行ってないなぁ。シネコンでは上映されないような映画って、確かにたくさんあります。見てみたいと思う映画が上映されてないとき、とても悲しいですよね。
TAKAさんは人間ドラマというかドキュメンタリー的な映画がお好みなのでしょうか。私の場合はホラーとかサスペンスとかアクションとか、大衆受けしそうな映画ばかり見ている気がします。そういった映画はシネコンでも上映されることが多いんですけどね。
最後に深い言葉がたくさん出てきたなぁ。私にはまだ理解出来ません・・・ここで何かを感じる、共感できれば人として一歩進むのかもしれないけれど、道は果てしなく遠そうです。

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TAKA

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レベストの中では数少ない理系の男「TAKA」こと高橋正裕。手相占いはお任せあれ。お酒の席では占ってもらいたい若人が集まります。

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