2017年12月6日　高橋み　
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みなさんごきげんよう。
文章の長さに定評のある高橋みです。
フリックでもサクサク文字が書けちゃうよ！
そんなこんなで昨日の続きです。

上がらない脚をなんとか持ち上げてペダルを漕ぎます。
横風に煽られると思ったように前に進みません。
夕闇が近づいていました。
海岸線の道を抜けるといつものように橋へと向かう導線。
延々と続く長い坂道が待っています。
「大丈夫だ。いつ止めたっていいんだ。」
そう、サイクルコースには要所要所にサイクルステーションがあり、
そこで自転車を返すことができるのです。
そこから先はフェリーで尾道まで渡れます。

楽ちんですよね。

でも、次の橋の上で観える景色はどんなだろうか。。。
それを見てみたい気持ちがありました。
日が暮れたら暮れたでいい何かが待っているかも。。。
それがモチベーションになっていました。

自転車の上で立ち上がりペダルに体重をかけて進みます。
本当はギアを落として座って漕ぐのが負担が軽いそうですが、
いや、もう太もも上がりませんから回せません。。。

ようやく、生口橋へと到達しました。

明らかにペースは落ちていますが、
ナカムラは自分のペースではなく私のペースに合わせて
のんびり進んでくれています。
彼は最近、酒の席で
「100km走っても物足りなく感じる」と語った健脚家です。
しまなみも彼はこれが3回目。
それでも他者のペースに合わせて走るのは、
相当な負担になると思いました。
すまない、持つべきものは友人ですね。

生口橋

生口橋を降りた先は因島です。

これを入れて残す島は2つ、残す橋は1つです。
「最後の橋は変わってるねん、楽しみにしといて」
へぇそうなんだ。
最後の最後にどんな景色が待っているのか。
私は脚が上がらないながらも
それを見たいという気持ちが高まっていました。

そして、因島でも名物があります。
それは「はっさく大福」です。
しかし、お店に着いたときにはすでに売切。
代わりに「きんかん大福」があるとのことで、
それを頂きました。
甘いものがありがたい。そして暖かい缶紅茶が生き返ります。

きんかん大福

しかし、ナカムラは諦めきれません。
もう1軒寄り道していいか？
ああ、いいとも。
私も乗りかかった船だ。どこまでもいくさ。

「はっさく大福」を売っているもう1つの店。
それは最後の橋「因島大橋」のすぐたもとにあり、
それは今までで一番急勾配の上り坂でした。
さすがに自転車では上がらず、私は自転車を押すことにしました。

ここまで押さずに来たのに。。。

ナカムラは「ちょっと先行って店が開いてるか見てくるわー」
と颯爽とペダルを全力で漕ぎ出し自転車で駆け上がります。
あいつ。。。まだこんな力を。。。
なんとか自転車を押して店まで辿り着くとナカムラが待っていました。

なんだ、その充実した表情は。。。
どうやらやっと自分の本気を出せたそうで、
自転車を漕いだ実感がここでようやく得られたそうです。
それはナニヨリデスネ。。。

はっさく大福

いよいよ最後の橋にかかります。
はっさく大福の道の急坂を下り降りると、
同じ勾配の橋へ続く道をもう一度登ります。
大丈夫、体重をペダルにかけた立ち漕ぎなら登れるさ。

最後の橋、「因島大橋」。

因島大橋入口

「な、おもろいやろ、最後の最後で橋がトンネル状になってて景色が見られへんねん。」
「このドＭ野郎がっ！！！！」
心の中でですが、海峡を渡るくらいの声で叫びました。

しかし、少し走っていくと、
再び橋の鉄骨と網の隙間から景色を観ることができます。
まぁこれはこれで趣がある。。。

橋を渡ると最後の島、「向島」に到着します。
残すは10km程度。
10kmと言えばあとちょっと、
梅田から家に帰るより少し遠いか。。。
と考えると嫌になりそうでしたので考えるのは止めました。

向島はこれまでと違い、街の中を走ります。
車も多く、人も多い。
脚は上がりませんが、事故を起こしてはつまらないので、
細心の注意をはらって漕ぎます。
大きな坂はありませんが、小さな段差が多く、
脚には堪えます。

大きな通りからブルーラインは再び海へと向かって曲がります。

そして。。。
尾道への渡船乗り場に到着しました。

渡船乗り場

しまなみ海道の実質的なゴールです。
あとは船で尾道へ渡って自転車を返すだけ。。。
なんというか。。。みんなあっさりしてるなぁ。。。
もっとなんかやったぜ！とかあるかと思うのだけれど、
普通に渡し船乗るんですね。

渡し船

尾道駅の普通の駅前駐輪場の一角にゴールがあります。
普通にその辺の自転車を返す感じで自転車を返却。
時刻は17時を回っていました。

スタートから約9時間。
寄り道を入れると約80kmの行程は、
こうして幕を閉じたのです。

そして、スタート時に受け取ったシートに、
ゴールを証明するスタンプを押して頂きます。

えー、あっさりしてない？
えー、そんな普通な感じなん？
まぁ、それでもやりきった感じの私と
いや、もっと乗りたいといった感じのナカムラは
無事、目標を達成することができました。

尾道は人気観光地で宿が取れませんので、
JRで福山に向かい、予約していた宿に入ります。
広いお風呂に入りたかった私たちは、
少し離れたところにあるスーパー銭湯へタクシーで向かいました。
「実はしまなみ海道を渡ったんですよ、チャリで」
「えええええええ！！よくやりますねぇ。。。」
ですよね！！
そうですよね！！
ようやく私もしまなみ海道を渡った実感が湧いてきました。
ありがとうタクシーの運転手さん。

翌日は観光したいと思っていましたので、
運転手さんに福山の名物を尋ねます。
「いや。。。無いですね。。。」
無いの？
「福山城と鞆の浦くらいでしょう。」
あー知ってるー。

夜は行き当たりばったりで良い居酒屋を見つけ、
そこのご主人に鞆の浦の魅力を語っていただきました。

酒宴

翌日は予定通り？朝から鞆の浦を目指します。
鞆の浦の街は。。。

謎のおじいさんに渡されたパズル

池上彰。。。

言ってた。。。

ポニョおまえ。。。

みんなやってた

不思議な街だよ鞆の浦！！
ぜひ、一度足を運んでみてください。
昨日80kmを漕いで物足りなさそうなナカムラが言います。

「歩き疲れた。。。」

どうやら使う筋肉が違うのかもしれませんね。
私は歩くごとに体力が回復していくような。。。

では、しまなみ海道攻略のポイントをおさらいして
最後にしたいと思います。

1.自転車は押さない方がいい。
自転車は押して歩くほどに疲れます。
私のように最悪ペダルに体重を預ければ前に進みますので、
押して歩くより、漕いだほうが楽です。漕げ！！

2.モチベーションは大事。
正直、運動不足の私でも脚が上がらなくなった以外は
疲れはありませんでした。
おそらく初心者向けコースと言うのは本当で体力的には誰でも。
ただ、気持ちが大切だと感じます。
次に何か目標がないと進めません。

3.無理はしない。
いつでもリタイア可能です。リタイア？
いや、観光して回るのが普通じゃない？

帰りの新幹線でナカムラが言います。
「さ、次は半年後だな！！」

ああ、良いんだけど、今度は各島をゆっくり回ってみたくないか？
一泊して酒のんだりさ、美味しいもの食べて。。。
「いや、一気に行くことが醍醐味なんだよ！！」
いや。。。
私はどっちかというとドSな方なのでそれはちょっと。。。
ナカムラよ、自転車サークル入りな。

ブルーライン

2日間に渡って長々と駄文を失礼いたしました。

では、明日は。。。
有馬記念でいよいよキタサンも引退ですね。
有終を飾れるでしょうか。
keiさんにお願いしたいと思います。

それではみなさん、年末も近いですし、
身体にお気をつけて、
本日も張り切ってまいりましょう！！

編集長

無事の完走、おめでとうございます！！
そして二日間に渡りありがとうございましたｗこのボリュームは１回ではもったいない。
途中、寄り道をされたとはいえ、初心者向けのコースでも9時間漕ぎっぱなしですか・・・正直やりたくないと思いますが、マラソンや自転車などの持久力系スポーツには少しだけ興味があります。特に今回紹介していただいた「しまなみ海道は」一度は行ってみたい。景色最強ですね。たぶん行くとしてもクルマでブーンでしょうけど・・・。

それにしても男二人旅。楽しそうですねぇ・・・。結婚して、友人と二人で飲むということも少なくなってしまいましたが、たまには二人で知らない町を旅するのもいいなぁ。（あ。そっちの趣味はないよ）

投稿者プロフィール

高橋み

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レベストをシステム面で支える男、「高橋み」。アニメとか好き。３次元も好き。お馬さんも好き。

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