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ふるさと納税のお得感が減る!
2017年8月3日 tanitaka8
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みなさん、おはようございます。
暑い日が続きますが、夏バテにならないよう体調にはくれぐれも気を付けて下さい。
◆ふるさと納税とは、自治体への寄付
さて、以前にも投稿したことがあるのですが、ふるさと納税についての続編です。
この制度は平成20年に創設され、簡単にいえばと自分が選んだ自治体に寄付すると2,000円の自己負担で返礼品を受取れるという制度です。ふるさと納税というネーミングがわかりにくいのですが、要は特定の自治体に寄付を行うことをいいます。
◆自己負担は2,000円
例えばA市に1万円を寄付すると8,000円税金が軽減されますので、自己負担額が2,000円でA市から返礼品を受取ることができるということになります。
ただし、自己負担額が2,000円でおさまる所得額には限度額があります。ここでは話を簡潔にするために限度額計算については割愛しますが、住民税を納税している方であれば1万円の寄付の場合は2,000円だけの自己負担でおさまるはずです。
◆ふるさと納税総額は1,471億円
総務省発表によると、制度創設時の平成20年中のふるさと納税の全国適用者は3万3千人で寄付総額は72億円でしたが、平成27年には129万人、1,471億円と大幅に増加しています。
その要因は東日本大震災の被災地への寄付が増えたこともありますが、返礼品目当てによるふるさと納税が多かったのは間違いありません。
◆返礼品は牛肉や焼酎等
あるサイトによると、宮城県都城市がふるさと納税人気ナンバーワンとして挙げられています。都城市へ1万円のふるさと納税をすると2,000円の自己負担で宮崎牛や焼酎が返礼品としてもらえるのですが、その返礼品が寄付額の1万円の7割程度つまり7,000円の価値があるのです。したがって、自己負担額2,000円を考慮しても差引5,000円得をした計算になります。
◆返礼品競争
近頃ではテレビ雑誌などマスコミでも頻繁に取り上げられ、webに有利なふるさと納税の比較サイトなどもあり、自治体もふるさと納税額を増やすためいい返礼品を競って、少々加熱気味でした。中にはプリペイドカードや商品券などの金銭類似性の高いものもあり、行き過ぎの感が否めませんでした。
◆総務省によるブレーキ
そこでこのような返礼品競争を防止すべく、平成29年4月1日付で各都道府県知事宛に「ふるさと納税に係る返礼品の送付等について」が通知され、返礼品は寄付額の3割以下にするよう指導がなされました。
◆本来の趣旨
そもそもふるさと納税は、その名の通り自分のふるさとすなわち出身地への寄付を想定した制度でした。ところが重税感が強かった納税者が、少しでも有利な返礼品を受取る目的でふるさと納税を行うようになり、それに応じて自治体も少しで多く寄付を受けるために返礼品競争をしてきたという経緯がありました。
◆今後のふるさと納税
今後は1万円を寄付した場合に受け取れる返礼品は7,000円から3,000円に減少します。確かに返礼品目当てでふるさと納税をしていた人は、お得感が減少するのでふるさと納税をやめてしまうかもしれません。しかし、返礼品率が3割3,000円に減ったとはいえ、自己負担額は2,000円ですから有利なことには変わりません。今後のふるさと納税は返礼品目当てではなく、自分が応援したい自治体に寄付するという本来の趣旨に沿って行われるようになるでしょう。

編集長
やっぱり専門家が言うと説得力が違いますね。お得感は減っても損することはなさそうです。
ふるさと納税、興味はあったものの手を出せずでした。知らない間にブームが去っていく・・・。20代の頃は色々なものに興味を持っていた気がします。流行のものにはすぐに飛びついていたのに、今では最後まで様子見で終わること数知れずです。
応援したい自治体。皆さんはどれくらいありますか?私はやっぱり地元の自治体を応援したいかな。あとは財政難の自治体とか?お得感が減ればその分ふるさと納税数は減るでしょうし、総務省のブレーキが、地方活性化のブレーキにならなければいいな~。
投稿者プロフィール

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レベスト経理の味方「tanitaka8」。編集長の大学の先輩であり、ポッキーを顎で使う達人。車好き。
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コメント
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これからが「ふるさと納税」の真価が問われるときですね。
金銭的価値の差だけでなく地方を応援したい気持ちと
埋もれていた特産物のアピールの場として
有効に制度を利用していければもっといい感じになるのかなと思います。
価値の比較だと通販との違いがないので。。。
アピールの仕方や寄付を求める意図を明確にして
いわゆるクラウドファンディングのようになれば良いなと。
だから、もっと小さな自治体、コミュニティくらいの単位でも
「ふるさと納税」できればいいのにと前から考えていました。
まぁそれって普通に「寄付」なんですが。。。
せっかくこういう「場」ができたので
もっと活かしたいですね。
髙橋み様>コメントをありがとうございます。
おっしゃる通り、今後は返礼品目当てではなく、応援したいという気持ちが優先されるでしょうね。
ただし、私見では確かに返礼品競争が過熱気味でしたが、それは納税者と各自治体の思惑が一致したからでありそれに対して中央政府が規制をかける必要はなかったと考えています。
返礼品の価値は減少するけど、
今までの返礼品に負けないものが
でてくるかもしれませんね。
そういうところが人気になるのかもですね。