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20227/1

エピソード7 最終話「予期せぬ終着点」

2022年 7月 1日     B・I
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

 

戸倉太一・・・コンビニでのアルバイトを辞め、

       塾の講師になることを決めた青年

影山圭一・・・戸倉にアパートを貸す

       心優しいコンビニ兼バーのオーナー

杉本康太・・・働いていたバーを一時的に休み、

       公務員試験の勉強に専念する青年

堀田将之・・・数学の講師、

       戸倉のことを気にかけてくれる一歳上の先輩

西野亜美・・・堀田と仲の良い容姿端麗な塾の事務員

 

エピソード7 最終話「予期せぬ終着点」

 

「あっ、このぬいぐるみかわいい、

 これにしようかな。」

「向こうにもう少し小さくて

 取りやすそうなのありましたよ・・・」

「なんで戸倉君が取るもの決めてるの?」

ボーリング対決で負けた方が

クレーンゲームで

相手の欲しいものを取るという約束だったが、

戸倉はわずかに及ばず負けてしまった。

スペアを積み重ねて

着実にスコアを上げていく西野さんに対して、

戸倉は後半巻き返したが、時すでに遅かった。

西野さんが選んだぬいぐるみはなかなかの大きさで、

クレーンゲームをほとんどしたことがない私でも

簡単に取れないことは想像がついた。

機械に次々と小銭が吸い込まれていったが、

一向に取れそうな気配は無い。

長期戦になることを見込んでか、

西野さんがお手洗いに行った。

何か取れそうなきっかけくらいは欲しいな、

そう思いながら続けていると、

アームがぬいぐるみに引っかかり

絶妙なバランスで宙に浮いた。

突然の出来事にびっくりして、

動くアームをただただ静観して見ていると、

そのままぬいぐるみは大きな音を立てて

景品ボックスに落ちた。

ぬいぐるみを手にした瞬間、

嬉しさよりもタイミングの悪いときに

取ってしまった後悔の方が大きかった。

西野さんが戻ってくると、

自分がぬいぐるみを持っていることに気付き、

「えっ、取ってるじゃん。」

と、笑顔を見せる一方で、

「もう取れちゃったんだ・・・、

 もうちょっとワクワクしたかったな。」

と、寂しげな表情を浮かべていたのが印象的だった。

帰りの車の中はお互い間を埋めようと、

しょうもない会話が続いたが、

気づけばそれだけ気兼ねなく話せる仲になっていた。

西野さんを送り届ける場所が近づいてきて、

戸倉はこのままでは終われないという

焦りの気持ちが芽生えていた。

同じ職場なんだから無理に今日聞かなくても

いいんじゃないかという自分と、

今日聞かないと意味がない

自分とが頭の中で葛藤しているが、

聞かないでモヤモヤするぐらいだったら

当たって砕けようと心に決めた。

「実は今日ずっと聞きたかったことがあるんですけど

 聞いてもいいですか?」

「どうしたの急にかしこまって。

 何でも聞いてよ。」

「どうして今日僕に声をかけてくれたんですか?」

車内に一瞬重たい空気が流れた。

「戸倉君ともっと仲良くなりたかったから・・・

 それが理由だったらダメかな。」

外の景色を見ながら

物思いにふけっている西野さんを見て、

それ以上何も言えなかった。

「わざわざ休みの日に時間作ってくれてありがとう。

 すごい楽しかったよ。また来週から仕事頑張ろうね。」

車を降りて帰っていく西野さんの後ろ姿を、

戸倉はただ眺めていた。

仲良くなりたかったから・・・

当然自分も同じ気持ちだが、

お互いの考える距離感は一致しているのだろうか。

一人で自宅まで運転しながら今日一日を振り返り、

恥ずかしい部分を見せたところもあったが、

何とも言えない高揚感に包まれた一日だった。

仕事は繁忙期を迎え、

各講師がそれぞれの受け持つ授業の準備に追われていた。

もちろん戸倉も例外ではなく、

テストの準備や各生徒の成績の管理など、

いくつものことを同時並行で進めなければならず、

仕方なく残業する日々が続いた。

約1か月そのような状況が続き、

ようやく少し落ち着いてきた頃、

堀田さんが久しぶりに飲みに誘ってくれた。

「この1か月しんどかったわ。

 それを乗り切った時に飲むビールって最高だね。」

乾杯した後の一口目で堀田さんのジョッキから

みるみるビールが減っていった。

「やらないといけない雑務が多いので、

 授業している方が余計なことを

 考えないで良いので気持ち的に

 楽かもしれないですね。」

「おっ、ついにその領域に入ってきたか。

 だんだん教える方も慣れてきて

 少し余裕が出来ている証拠かな。」

塾の講師になってから

山あり谷ありの状況が続いてきたが、

それを乗り越える度に成長を実感出来ているし、

年齢の近い先輩にサポートしてもらっていることの

ありがたさを感じながら

より邁進していきたいと思うようになっていた。

「でも、びっくりしたよね。

まさか西野さんが退職するなんて。」

「え、今なんて言いました?」

「西野さんが退職するなんて本当に残念だよねって。」

「僕その話聞いてないんですけど・・・」

「まだ公表はされてないけど、

 みんな知ってることだから

 戸倉くんの耳にも入ってると思ってたよ。」

「辞める理由は知ってるんですか?」

「両親が福岡に住んでるんだけど、

 最近お母さんが体調を崩しがちで

 お父さんが忙しい中面倒を見たりして生活が大変みたい。

 一緒に住まなくていいから、

 せめて何かあった時に駆け付けれるような

 距離にいてほしいということを

 前々から言われてたみたい。」

理由を聞けばぐうの音も出ないが、

突然の話に頭の中で整理が出来る状態ではなく、

何か積み上げた物が崩れ落ちる感覚だった。

「ほぼ同じ時期に入社して

 励まし合いながら頑張ってきた仲だから、

 この話を聞いたときは頭が真っ白になったよ。

 会社に不満があるんだったら何か自分に出来ることが

 あるんじゃないかとも思ったけど、理由が理由だからね。」

「その話を聞いた後、西野さんとは話をしたんですか?」

「会社からも公表されてないし、まだ話はしてないよ。

 戸倉君の成長する姿を喜んでたし、

 きっと話をしたいだろうから近いうちに声かけてあげてよ。」

仕事が一区切りついて最高の形でスタートした飲み会だったが、

戸倉にとってはこれ以上ない

バッドニュースを聞いて食事もあまり喉を通らなかった。

それから数日後、西野さんの退職が社内に公表された。

その日から自分の中で受け入れることしかできない

カウントダウンが始まった。

今この状況でどんな話をすればいいのだろう。

今までありがとうございました、

だけではあまりにも言葉が足らなすぎる。

話をする機会もないまま、

カウントダウンだけがどんどん進んで行った。

何かきっかけを作らないと

このまま終わってしまうという焦りから、

休日に

「最後にもう一回だけ飲みながら話をさせてもらえないですか」

とメッセージを送った。

いつもは返信の早い西野さんだが、

この時はなかなか返事が来なかった。

その日の夜になって

「来週金曜日の仕事終わりでどう?」

と返ってきた。

迎えた約束の日、

仕事を残しながらも時間に間に合うように

急いで会社を後にした。

普段仕事を残してまで

急いで帰ることがほとんどなかったので、

その姿を見て隣のデスクの先輩社員から

「大丈夫?なんかあった?」と言われてしまった。

待ち合わせ場所へ向かうと、

お店の前に西野さんの姿があった。

「すいません、遅くなりました。」

「私もついさっき来たところだから。

仕事は無事終わったの?」

「最低限しないといけないところまでは終わらせたので。」

いつもと変わらない西野さんの姿がそこにはあった。

お店の中は仕事終わりの会社員で繁盛していた。

「戸倉君はここのお店始めて?」

「ここは始めてです。」

「ここの焼き鳥とポテトサラダ本当に美味しくて、

どうしても食べたい時に堀田君を誘ってよく来てたんだ。

もう食べれないと思うとちょっと悲しいね。」

「堀田さんとは最近話はされたんですか?」

「堀田君とは今度話をする予定。

お互い色んな思い出があるから

話は尽きないんじゃないかな。」

「西野さんが会社を辞めるって聞いたとき耳を疑いました。」

「私も最後まで悩んだけど、

 やっぱり家族のことを考えたら

 今の決断をせざるをなかったんだよね。」

「福岡に帰ったら仕事はどうされるんですか?」

「正直全くの白紙。

 こっちにいながら次の仕事を探すのも難しいし、

 年齢的に結婚も考えないといけないから

 これを機に気持ちを整理する時間を

 少し設けようとは思ってるの。」

「西野さん才色兼備でモテるじゃないですか。」

「戸倉君私のことそんな風に思ってくれてたの。」

勢いでついつい本音が出てしまった。

「いやいやそういう意味ではなくて

客観的に見てそう思うという話です。」

「じゃあ戸倉君は私のことを一人の女性としてどう思うの?」

「一人の女性としてですか?それは・・・尊敬してます。」

「ねえ、尊敬ってどういうこと?

じゃあ、私が戸倉君の彼女に立候補したら断るんだ。」

「断るとかじゃないんですけど・・・

ちょっとお酒飲みすぎじゃないですか?」

「今、飲み始めたばっかりじゃない。」

「すいません、お冷一つ下さい。」

西野さんは冗談ぽい口調で話しているが、

お互い変えられない運命と分かりながら

相手の気持ちを確かめていた。

相手の話す表情や言葉尻から

自分の考えていたことは間違っていなかったんだと思い、

それはまた相手も同じことを感じたことだろう。

出社最終日、

西野さんは一人一人と挨拶をしながら

小さい紙袋に入ったお菓子を渡していた。

「本当に今日で最後だね。

 戸倉君ならもっと活躍できるだろうし、

 生徒に寄り添った教育をこれからも

 ぜひ続けてくれることを期待してるから。

 これちょっとしたお菓子だけどよかったら家で食べて。」

お互い心に秘めたことを打ち明けたからこそ、

悲しさではなく、すがすがしい気持ちの方が勝っていた。

家に帰りお菓子の袋を開けると、

中から小さいメモ用紙が出てきた。

「ぬいぐるみ大切にするね。

 ずっと一緒にいるから名前はタイチにしようかな。」


 

 編集戦隊    レベストジャー

レベストジャー・レッド

B・Iさん

本日が最終話ですよね・・・。

本当に終わりなんですよね(* ̄(エ) ̄*)

ん・・・・・・・(* ̄(エ) ̄*)

いやいや!

来月Part2始まったりして
本当に最終なの~~~~~~っ!

なんかなんか!
レッド不完全燃焼なんですけど・・・・。

いや!レッドがまだまだ未熟なんだな!

この後は、読み手が自由に想像すればいいのか(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

でももしかしてこの物語の本当の主役は

読み手のあなたかもしれません(* ̄(エ) ̄*)

編集戦隊レベストジャー

投稿者プロフィール

B・I
B・I

* * * * *

新メンバーで業務部の「B・I」こと大島知弥。月初のブログ当番。彼が書く文章は実話に基づきながらもどこか小説風。しゃちょーから月初当番を任されるのには頷けます。資格試験の猛勉強も継続中!

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    • 寺ママ(・∀・)
    • 2022年 7月 01日

    え?終わり?
    レッドと同じく不完全燃焼感ありますね〜。
    物語のテーマは人生の選択肢…ってところでしょうか?
    そうなると、物語は続けようと思えばいつまでも続くし、読み手の頭の中で膨らますもよし…なんでしょうね。
    続編という話題で有川浩の「シアター!」を思い出しました。
    絶対続編あるよね♪ってワクワクしていましたが、出ない…気になって調べたら、こちらは何か誹謗中傷的な事があったみたいで…
    (詳しいことは怖くて掘り下げませんでした)
    物語の感想を書くって難しい。
    ブログのコメントも気にしてるつもりですが、あまり考え過ぎると何も書けない…
    あら?なんか暗くなっちゃった?
    いや?いや。
    戸倉くんと西野さんの明るい未来を考えましょ!

    • 高橋み
    • 2022年 7月 13日

    追っかけて読み切った!
    これは続編というか後編がありそうですねー

    お互いそれぞれの人間関係を育てて。。。
    いたにも関わらず
    8年後に再会
    ずっと大人になっていた「戸倉くん」が語る
    西野像はまるで久々に鏡を見たかのように
    かつての自分と今の自分を見比べさせ。。。
    そこから昼ドラになるか月9になるかは(古い?)
    書き手次第ですね!!

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