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北アルプス国際芸術祭レポート
2017年7月31日 図書委員
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皆様、おはようございます。今朝は、東京支店営業部の田渕担当です。
さて、6月4日~7月30日、長野県の大町市で「北アルプス国際芸術祭」が開催されました。大町市は、江戸時代、松本藩の支配下にあり、松本と日本海を結ぶ「塩の道」の中間地点に位置し、日本海側との交流、物流などが盛んに行われていたそうです。面積は、大阪市と名古屋市を合わせたよりも広く、山岳地域や湖など豊かな自然環境が魅力となっています。
今回の芸術祭では、市街地エリア、湖エリア、源流エリア、東山エリア、ダムエリアの5つの地域に作品が展示されました。周遊バスや周遊タクシーを利用して回るのですが、(1泊2日)×2回では、結局、全ての作品を見ることはできませんでした。
市街地エリア
さて、市街地エリアには、台湾の作家であるジミー・リャオ氏の「大町で私は一冊の本に出逢った」という作品があります。もともと、大町市では「街中図書館」ということで、商店街の店先などに段ボール箱を置いて、自由に本を読めるようにしていたそうです。これにインスパイアされた作品で、すべての本に「街中図書館」のブックカバーがかけられ、美しく展示されていました。
湖エリア
湖エリアは、木崎湖周辺です。瀬戸内芸術祭では、漁網を使って「そらあみ」という作品を展開している五十嵐靖晃氏は、大町では組紐にチャレンジしています。今回のタイトルは「くも結」です。ここはアニメ「あの夏・・・」の聖地でもあるのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
ダムエリア
ダムエリアの入り口にある「エネルギー博物館」の壁画は浅井祐介氏の作品です。地元の泥を利用した絵の具で描かれたアボリジニアートのような動物たちはユニークです。動物の中に入れ子状に動植物や子供や雪だるまや魚なども描かれています。この作家さんは市街地エリアの道路にも白線の素材を焼き付けて絵を描いています。
源流エリア
源流エリアは、人通りも少なく熊が出るような森の中になります。熊よけの鈴が入り口に置いてあり、これを着用して森の中を歩きます。すると、御影石で造られた水盤が見えてきます。これは、ホタルが育てばいいな、という希望を込めて、自然の湧き水を利用した作品のようです。
東山エリア
東山エリアでは、霊松寺に地元の作家さんによる「彫彩」が展示されています。このお寺は、どうしてこんな山奥に、こんな大きなお寺があるのかと、不思議になるぐらい立派なお寺でした。「彫彩」は、般若心経が唱えられる中、様々な色でライトアップされ、徐々に小さな仏像を浮かび上がらせてゆきます。その後に訪れた鷹狩山展望台は、信濃大町の全景を見渡すような高台です。ここには、木造2階建の家屋を白い壁土で塗り固め1階と2階を螺旋状につなげた洞窟探検のような作品が展示されています。
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今回の芸術祭がなければ、大町市を歩き回ることは、一生無かったかもしれません。安曇野や白馬には時々行きますが、信濃大町の駅は、いつも通り過ぎるだけでした。次は大町温泉郷にも行ってみようと思います。
残念ながら、この芸術祭は7月30日まででしたので、終わってしまいました。でも、8月4日から横浜、8月6日からは札幌で芸術祭が始まります。夏休みに行ってみませんか?
横浜トリエンナーレ2017の公式サイト:http://www.yokohamatriennale.jp/2017/
札幌国際芸術祭2017の公式サイト:http://siaf.jp/about
各写真はクリックで大きくなります。
東京から長野まで短期間に2回も行かれたんですね。さすがや・・・。あいかわらず、スーツ姿に酒と本を携えて電車で旅に出られるんでしょうか。
前にも書いたけど、誰かの心にグッとくればそれは芸術とかアートと呼ばれるものになるんでしょうね。図書委員さんは芸術鑑賞の旅に何度も出られてますが、グッと来るアートってどれくらいあるんでしょう。
私にはあまり琴線に触れるようなものが無いんです。今回紹介の中ではダムエリアの山の写真が好きですが、これって芸術じゃないよね~
投稿者プロフィール
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連休には必ず旅行する「図書委員」こと田渕聡子。本社休憩室の全ての蔵書は自宅に保管できず溢れ出たもの。本も棚もまだまだ増える予定・・・。
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コメント
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源流エリアの池のようなストーンサークルのような
井戸に水がひたひたに溜まっているようなものも
作品なのでしょうか?
いつも思いますが近代芸術って不思議な世界ですね。
意図があったり無かったり。
人が考えることの深さや複雑さを感じます。
『どうしてこんな山奥に、こんな大きなお寺があるのか』
本当にそういうお寺って各地にありますよね。
昔の方々のほうがスケールが大きかったなぁと
本当に文明は時を経て進化しているのだろうか?
こういうものを見ると思います。